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因数分解的線細工

d0248641_1552024.jpg 全7工程、グニャグニャ曲げです。NCマシンでも基本的に2工程くらい残して出来るのですが、次回は全工程NCマシンを考えています。

NCマシンの世界では一度曲げた後、すぐ間髪入れずにもう一度曲げを入れることは、難しいとされています。

これはあくまで当社の場合です。

他社様におかれましては、専門にこの際曲げ工程をクリアされているオペレーターの方もおられると思います。
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  緑色の矢印が曲げ工程です。
最後の左端矢印、切断工程を入れて7工程になります。左画像矢印の右より1番目、2番目が話題の際曲げ工程です。
別角度の右画像では上から1番目、2番目が同じくとなります。
最初の1番目の際曲げから作業していくのですが、今回は1番目→3番目(普通曲げ)→2番目(際曲げ)と進みます。
2番目の際曲げがこのフォーミング全体の最難ハイライトとなるところです。

d0248641_1565965.jpgd0248641_1571224.jpg
  では、しょっぱなの際曲げですが、いろいろなやり方が存在すると思います。
当社ではこの2工程をオンとメンの型による、一発曲げとしました。この製品のみにしか使えないオリジナルの曲げ型です。
試作段階ではけっこうこのオンとメンの型を製作するだけで相当な時間がかかってしまいます。
それだけ際曲げの難しさというものが再認識されますね。当然製品単価にも申し訳ありませんが反映されてしまいます。
NCマシンについても、際曲げ専用ツールを製作しますので手間は同じです。

画像では黄色の目印テープに先端を当て、赤矢印の箇所にピッタリと添わせます。
次にエキセンを止まるところまでガンと回します。そしてそのままもう一回、同じくガンです。ここでは2回突きます。

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  何故2回突きなのかは、この画像でお解りになると思います。線径φ3mm故に2回突きでちょうど平行となるのです。

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  1回突きではここまでしか曲がらない画像です。
仮に一回で出来るだけの力を加えたならば、かなりの打痕傷が出来てしまうでしょう。打痕跡を少しでも減らす意味でもこの2回突きが生きてきます。しかし殆どの作業がテコの原理の応用なので、際曲げ作業にはテコの特性が得られにくいのです。必然的に材料に強い力がかかってしまい、打痕というか製品により大きな凹み痕がつくのは避けにくいところです。

d0248641_1510148.jpgd0248641_15103267.jpg  ここから今までの平面曲げから90度の立体曲げに入ります。これは直角の出た四角いブロックを当てに使うだけで簡単に90度立体曲げが完成します。

d0248641_15111080.jpgd0248641_15111833.jpg  左手の人差し指のところにもう一つ当てを作れば、更に左手でしっかりと保持することもなくなり、楽な作業となるでしょう。

d0248641_15134973.jpg  かなりしっかりとしたrのキツイ曲げになりました。これは次の工程のために生きてきます。ほんの少しだけ90度強の曲げに仕上げるのがここでのコツになっています。
またかなりの加工硬化が生じていると思われますので、折れやすい原因にもなりますね。
この箇所が上から2番目、3番目の画像のどの位置か解りますか?答えは左画像では右から3つ目、右画像では上から3つ目の矢印の箇所なのです。解りにくくなった理由は、次の作業でお分かりになると思います。
d0248641_15142552.jpgd0248641_15144091.jpg  いよいよハイライト作業に入ります。曲げるために邪魔になるところはやはり排除しなければならないため、ベンダー台に穴を開けました。ここで賛否両論ですが先程の作業と入れ替わってはと思われるかたもいるでしょう。
作業者毎の経験や癖があるためにこれが正解というのはありません。要するに多工程の場合はどこから攻めるかは沢山出てくるわけです。画像では穴が材料を保持しその上の芯金に巻きつけていくという方法がとられています。

d0248641_15151271.jpgd0248641_151526100.jpg  この曲げ方も際曲げの最たるもので非常に独特な作業者泣かせのものであります。

d0248641_15161773.jpgd0248641_15163784.jpg  この完成形状を図面から読み取り、最適ベンダーを製作するだけでも、まだまだ若い者には難しいところです。

d0248641_151732.jpg  しかし技術者冥利に尽きるというか、若い者にはマネの出来ないこのあたりを考えるのが、実は一番楽しいのです。

表題の数学の世界にたとえても面白いのですが、たとえば100という数を導きだす式は何種類あるでしょうか?ここでは書ききれないほどありますね。このようにバネの世界においても、一つの工程を完成させるのに使われる式(作業方法)は何種類も存在するわけです。この模索を楽しいと思わなければ技術の向上は望めないでしょう。




                  to be continued


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by wiretec | 2011-11-25 14:49 | 熟練要領


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