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インコ!?

すごくかっこいい名前ですが、みんなインコってマヌケに呼んでます。会社名らしいですよ。頭文字をとったみたいです。詳しくはWikiってくださいね。
普通の材質ならフニャフニャになってしまう高温化で、いい仕事しよるんですわコイツ!
バネ材としても発売されているので、コイリング加工性は比較的良好です。あとデジタル温度計の測定棒もインコが使われていますよ。
ここでは試作品の製作過程を紹介しています。両端を手作業にて絞るため、NCマシンで少しコイル径を絞っています。

インコ材は小さく曲げると折れてしまうことがあるため、注意深く作業します。
バネ本体の中に入る部分は特に潰す感じで曲げますので、NCマシンでは殆ど折れるんですよ。

先ほどのフックをバネ内部に差し込み、円錐状に絞っていきます。この絞り加減一つで、バネの自由長が変わってしまうため、一本一本均一作業が求められます。
またフックが回転するタイプなので、その回転のフィーリングも変わってしまいます。
最後に傷をつけないことは常識中の常識ですね。
バネに携わっておられる方は御存知でしょうが、この絞りの工具はヤットコから作っています。線径に対して溝が掘ってあり全くの職人の自作なのです。

試作段階なので約700℃にて1時間ほどしかしてませんが、本番では使用用途によって処理温度、時間が変わります。中には10数時間なんてのもあり、どれだけ手間が掛かるかというところです。
これは試作用電気炉を開けた瞬間です。
内部は普通のバネではありえない、真っ赤っかの状態です。
思わず気合が入りますね。

これでこそ高温下でいい仕事をするわけですね!このバネが無事試作OKとなり巣立っていくのを見たいものです。
高温下でのバネの使用にお困りのお客様、是非富士発条インコネルバネをお試しください。
過酷な環境に耐えうるバネの御質問と製作は、何なりと当社営業部までお問い合わせくださいませ。お待ちしています。m(__)m
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by wiretec
| 2012-04-12 12:56
| 熟練要領
ハス一発!

材料は伸直線で仙人級でないと製作できません。
また後輩に技術伝承しにくい製品の一つなのです。
材料が非常に高価で手に入りにくいのも向かい風になっています。

この大きさになって来ると、SUS304、ピアノ線で相当の経験を積んでいないと、製作に携われません。
芯金を一発で選ぶセンス、後工程の芯取り作業で帳尻を合わす技術も卓越したものが要求されます。


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by wiretec
| 2012-04-06 10:01
| 仙人技
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